ホットヨガは体を動かしながらしっかり汗をかくことができ、心身の両方によい効果をもたらします。とはいえ、妊娠中は体が普段とは異なる状態になっているため、ホットヨガをおこなってもよいものか悩んでいる人多いでしょう。ホットヨガは妊娠中におこなうと危険があるのでしょうか?今回は、妊娠中のホットヨガについて詳しく説明します。
①:妊娠中にホットヨガはしていいの?いけないの?
結論からいうと、妊娠中にホットヨガをおこなうと、体が危険な状態になるリスクがあります。妊娠中も適度な運動が必要だといわれますが、ウォーキングのように軽い運動をおこなったほうがよいです。ホットヨガは湿度や温度も高く調整した状態でおこなうため、妊婦には厳しい環境に感じられることが多いです。妊娠中にヨガをしたいという場合は、妊娠中でもおこなえるマタニティヨガを選ぶとよいでしょう。
②;妊娠中のホットヨガが危険な理由
では、妊娠中のホットヨガな危険なのは、具体的にどういった理由があるからなのでしょうか。妊娠中にホットヨガをおこなうとすると、体にさまざまな異変が起きる可能性があります。ここでは、妊娠中のホットヨガが危険な理由についてチェックしておきましょう。
■脱水症状が起きやすい
ホットヨガをすると大量の汗をきます。そのため、妊娠中にホットヨガをすると脱水症状をはじめとするさまざまな体調不良が起きる可能性があります。もちろん、ホットヨガは妊娠中でなくても水分補給を怠ると脱水症状に陥る危険があります。しかしながら、妊娠中はホルモンの関係により、より脱水症状が起きやすい状態になっているのです。そのため、脱水症状にはなおさら気を付けなければなりません。妊娠中にはプロゲステロンというホルモンが増えることで、母体に水分が蓄積されます。これにより血液が増えることでお腹の赤ちゃんはたっぷりと栄養を得ることができます。ホットヨガで大量の汗をかいてしまうと、体の外にたくさん汗が出ていくうえに、赤ちゃんに優先的に水分がまわっていくため、その人自身の体の水分が不足してしまいます。
■熱中症が起きる可能性もある
つわりがある人は、ホットヨガのように温度や湿度が高い場所に長時間いると、体に熱がこもってしまいます。そうなると、熱中症の症状を引き起こしやすいので注意が必要です。単に身体が熱くなるだけでなく、頭痛、めまい、吐き気などの症状があらわれる可能性があります。熱中症は本人が気が付きにくい症状でもあるので、妊娠中は特に気を付けなければなりません。
③:産後いつから開始していいの?
妊娠中はホットヨガができないとなると、出産後はいつからホットヨガをしたらいいのか気になりますよね。ホットヨガはリフレッシュ効果が高いので、なるべく早く開始したいと思う人も多いでしょう。そこで、ここでは産後いつからホットヨガを開始していいのかについて説明します。
■産後3カ月ごろから様子をみておこなう
産後ホットヨガを始めてもいい時期は、だいたい産後6カ月頃からです。子どもを産んだばかりの母親の体は体力が低下しているので、ホットヨガのように全身の体力を消耗する運動はすぐにおこなわないほうがよいです。無理に早い段階でホットヨガを始めてしまうと、体調不良を引き起こす原因になりかねません。軽い運動であれば産後3カ月くらいから始めることができますが、ホットヨガは体調がしっかり安定してからおこなうようにしましょう。また、産後6カ月というのはあくまでも目安なので、基本的には自分自身の体調をよく考慮してホットヨガを始める時期を決めたほうがいいです。最初は少しずつおこなって徐々に慣れていくことが大切です。
■おっぱいの状態も考慮して時期を決める
ホットヨガを開始する時期は、おっぱいの状態も考慮する必要があります。ホットヨガは高温多湿の環境でおこなうため、体の血行がかなり促進されます。血行がよくなるのはいいことですが、母乳が出ている時期に血行が一気によくなるとおっぱいのトラブルにつながるケースもあるようです。たとえば、母乳の分泌量が多い方は、血行がよくなるとおっぱいが張って傷みが出ることもあります。また、乳腺がつまりやすい方は、乳腺炎などおっぱいに問題が起きる可能性もあります。特に母乳で育児をしている場合は、おっぱいの状態にもしっかり配慮したほうがよいでしょう。おっぱいの状態が気になるなら、ホットヨガを始める時期は慎重に見極めたほうがよさそうです。
④:妊活にはホットヨガは最適!
ホットヨガは妊娠中おこなわないほうがよいですが、逆に妊活をしているときは積極的におこなったほうがよいといわれています。妊活にホットヨガが適しているのはどうしてなのでしょうか。出産を終えた後、また妊活をおこないたいと思ったときにも、ホットヨガは大きな効果を発揮してくれる可能性が高いです。ここでは、妊活にはホットヨガが最適な理由について紹介しておきます。
■ホルモンバランスが整う
女性ホルモンは、日常生活のストレスや生活習慣のちょっとした乱れから大きな影響を受けます。女性ホルモンのバランスが乱れると、生理不順も起きやすくなります。そうなると、妊娠しづらい体になってしまうのです。そのため、妊活をするときはホルモンバランスに注意する必要があります。ホットヨガをおこなうと自律神経を整える効果が期待でき、それによって女性ホルモンのバランスもよくすることができます。ホットヨガでゆっくりと落ち着いた気持ちになることができれば、自ずと妊娠しやすい体に近付くことができます。
■冷え性を改善できる
ホットヨガは高温多湿な環境でおこなうため、冷え性を改善する効果も期待できます。妊娠しやすい体を作るには、体をしっかり温めることが大切です。体が冷えていると、生殖機能が低下するので、なかなか赤ちゃんを作ることができなくなってしまいます。ホットヨガをおこなって体内の血流をアップさせ、骨盤のゆがみをしっかり取り除けば、妊娠するための準備をしっかりと整えることができるでしょう。ホットヨガをおこなえば体の外側から体を温めるだけでなく、インナーマッスルを鍛えることもできるため、常に体の中を温めるための基礎づくりができます。
■心身ともにリラックスできる
妊活中はストレスが大敵です。なるべくストレスを避けたほうがよいですが、日常生活の中では家事や仕事などさまざまなストレスを感じることが多いといえます。ホットヨガは体の内側からしっかり汗をかくことができるため、ストレス発散効果が高いといわれています。ヨガはゆっくりとした呼吸をおこなうため、自分自身の内側としっかり向き合うことも可能です。そのため、忙しい毎日の中で疲れていても、ホットヨガに取り組めば心身を内側からリフレッシュさせることができます。妊活中のリラックス方法としても、ホットヨガはとてもおすすめです。
ホットヨガは、妊娠中は避けたほうがよいですが、それ以外の場合は心身を活性化することができる有用なものです。女性としての体の機能を活性化する効果も期待できるため、妊活中にもとても適しています。ホットヨガでしっかり汗をかき、心身の両方を快適な状態に整えていきましょう。