ダウンドッグはヨガの中でも基本となるポーズです。しかしながら、ダウンドッグが苦手だと感じている人も少なくないのではないでしょうか。ダウンドッグを上手にとるにはちょっとしたコツがいります。今回は、ダウンドッグをマスターする方法についてみてみましょう。
①:ダウンドッグの効果
そもそもダウンドッグにはどのような効果があるのかご存知でしょうか。ダウンドッグを正しくおこなうなら、ダウンドッグの効果についてもしっかりと押さえておきたいところです。そこで、まずはダウンドッグの効果について押さえておきましょう。
■集中力を高める
ダウンドッグは、全身を使うため血液の循環をよくする効果を発揮します。血液の流れがよくなることで集中力を高めることができるのが特徴です。そのため、ダウンドッグをしっかりおこなえば、ヨガそのものにしっかり集中しやすくなるでしょう。
■体を疲れにくくする
ダウンドッグには体を疲れにくくする効果もあります。特にスポーツのあとの体の疲労を取るのに大きな効果を発揮します。体が疲れているときでもダウンドッグをおこなえば、しっかり体の疲れをとることができるでしょう。体の一部分だけが特に疲れているような場合でも、全身をしっかり使うダウンドッグのポーズをとれば、バランスよく血液を回して体内を整えることができるのです。ヨガのレッスンがハードな場合も、ダウンドッグのポーズを取り入れると、程よく休めて疲れをとるのに役に立ちます。
■筋力を向上させる
ダウンドッグは、脚や腕、腰など全身の筋肉をしっかり使う必要のあるポーズです。そのため、ダウンドッグを集中的にとり入れれば、全身の筋力をアップさせることも可能です。ダウンドッグのポーズをとっているときはバランスをとる必要があるので、筋肉のバランスもよくすることができます。一か所だけを鍛えすぎることがないので、誰でも気軽に筋力をつけることができます。特に普段、運動不足を感じているような人は、ダウンドッグのポーズをとることで筋力をしっかりつけられます。
■体をシェイプアップさせる
ダウンドッグをおこなえば、体をかっこよくシェイプアップしたいという目標に近付くことも可能です。ダウンドッグをおこなうと筋力がつきますが、体に必要な程よい量だけがつくので、ちょうどよい引き締まった体を手に入れることができます。ダイエットを目的としてヨガに取り組む場合でも、ダウンドッグは積極的にとり入れたいポーズのひとつです。また、継続してダウンドッグをおこなうことで、引き締まった体をキープすることができます。
■肩こりを解消する
ダウンドッグはバランスのよい筋力をつけるのに効果的なので、肩こりを解消する効果も期待できます。肩回りの筋力が落ちていると、頭をきちんと支えることができず、姿勢が悪くなっていることも多いです。しかし、ダウンドッグでしっかり筋力をつけることができれば、姿勢をよくして肩こり知らずの体を作ることもできるようになります。腕の筋肉もしっかり使うので、上半身のバランスをきれいに整えられます。
②;正しいやり方とポイント。
では、ダウンドッグを正しくおこなうにはどうしたらいいのでしょうか。ダウンドッグのポーズを上手にとるには、さまざまなポイントに気を付ける必要があります。とはいえ、一度しっかりと基本を押さえてしまえば、ダウンドッグのポーズを正しくとれるようになります。ここでは、正しいやり方やポイントを説明するので、しっかりマスターするようにしましょう。
■床に四つん這いになる
ダウンドッグは床に四つん這いになった状態から始めます。両手を開いて肩幅くらいにしたら、今度は足も腰幅に開きましょう。このとき、腕や太ももは床と垂直になるように意識します。あまり無理のない状態で問題ありません。呼吸を整えながらおこなえるくらいの幅や角度を心がけましょう。
■全身で三角形を作る
両手を前のほうに移動させたら、両足のつま先を立てます。そして、息をゆっくり吐きながら膝を持ち上げましょう。腰をしっかり伸ばしたら、床と体で三角形を作り出します。この時、腰の位置は自分にとって無理がなく気持ちがいいくらいの場所に置いて伸ばすとよいです。脇やひざは伸ばし、きれいな三角形になるように意識を集中させてください。あまり無理に腰を高く上げようとすると腰を痛める原因になるので要注意です。呼吸もきちんと継続できるよう、余裕がある状態でキープするのが重要なポイントです。
■力を抜く
ダウンドッグの形を作ったら、ここで力を抜くようにしましょう。お尻をしっかり上に向けて突き出すようにし、腰を伸ばしたままなるべく腕の力を抜くようにします。少しでも無理をしているとダウンドッグの効果をしっかり得ることができなくなるので気を付けてください。肩や首の力もゆっくり抜いていきます。全身の状態がととのったら、5呼吸程度おきます。これで1セットが終わりです。1セットが終わったら、少し休憩をはさんで繰り返しおこなうとよいでしょう。
③:力が入ってしまう、かかとがつかない・・お悩み別対処法
ダウンドッグは、やり方をしっかりマスターすれば初心者でもきちんとおこなうことができます。最初にしっかり基本を身につけるようにしましょう。ただし、基本のやり方は理解できても、実際にやってみると上手くいかないというケースもあります。見たり聞いたりするのと実際にやってみるのでは勝手が違うので、うまくいかない人がいるのも当然です。その場合は、どのようなことに気を付けたらいいのでしょうか。ここでは、よくあるお悩み別に対処法を説明します。「ダウンドッグをやってみてもどうしてもうまくいかない」という場合は、ぜひ参考にしてみてください。
■力が入ってしまうときは?
ダウンドッグでよくある悩みとして、力がはいってしまうということがあげられます。力が入ってしまう場合、無理な姿勢をとっているということでもあるので、より楽にポーズをとれるように体の位置を調整しましょう。たとえば、手や足の位置を少し内側に近付けるだけで、ずいぶんとダウンドッグのポーズがとりやすくなります。また、お尻を高く上げ過ぎていると、どうしても脚がきつくなってしまうことが多いです。お尻を少し下の位置にし、脚の緊張をやわらげるようにするとよいでしょう。
■かかとがつかないときは?
ダウンドッグの悩みとしては、かかとがつかないということもあります。かかとがつかない場合は、足首がかたくなっている可能性が高いです。最初に足首をやわらかくするような姿勢をとったうえでダウンドッグをやってみるとよいでしょう。たとえば、片足だけしゃがんだときのようなポーズになり、足首をストレッチするようにすると足首がやわらかくなります。お風呂上りに普段から足の指に手の指を入れて足首を回すなど、普段から足首をやわらかくする工夫をしていると、より足首が柔軟になりやすくなるでしょう。
ダウンドッグはヨガの基本のポーズですが、実際は苦手にしている人も多いです。しかし、やり方のポイントをしっかりと押さえれば、上手にダウンドッグのポーズをとれるようになります。ヨガを長く続けていると体もやわらかくなっていきます。すぐにいろいろなポーズを上手くとれないのは当たり前のことです。少しずつ慣れながらダウンドッグをマスターしていきましょう。